従来のレーザー脱毛は毛の一番下に位置する「毛乳頭」を対象にした処理で永久脱毛を目指していましたが、毛に栄養を与える役割を持つ「バルジ領域」を処理することでも永久脱毛が可能であることが近年わかってきたことで2016年ごろよりバルジ領域をメインターゲットとした蓄熱式の脱毛が増えてきています。
エステサロンの蓄熱式脱毛ではSHR脱毛と呼ばれることもあり、医療の蓄熱式との違いや従来のものと効果の差などについて調べてみました。
蓄熱式脱毛は医療レーザーの場合はダイオードレーザーが使用されていて、比較対象とされやすいアレキサンドライトレーザーよりも元々、痛みが少ないことと、レーザーのハンドピースの照射口が広く施術が早いということが特徴としてありました。
蓄熱式脱毛のバルジ領域をメインの施術とすることで毛穴最下層にあった毛乳頭よりも浅い位置にあるため、処理する熱源も浅くなることで神経を刺激する割合が減り、一部では無痛とまで表現されるところも見られています。
とはいえ、口コミでは蓄熱式脱毛でも痛いと言う意見はあり、施術者の照射スキルも関係してくると思われるので、あくまで従来機よりも痛みが少ないという認識でいるのが無難といえるでしょう。
続いて脱毛で重視する要素の一つ、効果について見ていきたいと思いますが蓄熱式脱毛、特にSHR脱毛と呼称しているケースで多いのは「最短6ヶ月で脱毛完了」という短期間でのPRです。エステサロンでの表現が多く一部医療機関でも見られますが一方で医療脱毛なら従来と同じように「5回前後、1年が平均的な仕上がり目安」とする医療機関も少なくありません。
最短6ヶ月主張は「毛が生えていない休止期でも効果が出せるから」という見解のようです。期間自体は従来と同じ1年と見るところは「ちゃんと効果を出せるのはやはり毛が生えている成長期のときに」という見解のようです。
まず医療レーザーの場合は毛の黒い色素に熱が集まるというレーザーの特性があるので成長期に併せて行えば毛が導火線としてバルジ領域へ熱を伝えそうというのは容易に想像できますね。
毛のない休止期に行った場合では少なくともそのプラスアルファの効果は期待でません。照射の対称位置が従来よりも上になったことで照射機械の特性によって毛がないときでも効果が与えられることが出来たとしても、毛のある成長期のときに行ったほうが効果的と思うのは物理的に考えれば自然なのではないでしょうか。
そして毛があったときにやった方が従来の毛乳頭も処理できる可能性があるとは思いませんか？
熱を集中させる位置が浅くなったとはいえ、実物の毛穴の範囲は非常に小さく、体内の細胞は壁のように明確に区切られているものでもないので一定の熱エネルギーの影響は受けるはずで毛の生えるサイクルに併せて照射をしてくれるほうが効果のこともしっかりと考えてくれているところと考えて良いでしょう。
そしてエステサロンになると逆に毛乳頭を処理してしまうと法律違反となるため成長期の照射は効果を弱められる可能性すら出てきます。（そもそもレーザーではなく光なので高い熱の集まりは期待できないためそこまで心配はしなくて良いですが）医療機関であれば気にする必要もなくバルジ領域と毛乳頭へダブルの効果も期待できるというわけですね。
このような印象から個人的な意見としては最短6ヶ月を喧伝しているケースは誇大表現なのではないかなと考えます。上手いことだけ表現しているケースはやはり気をつけていただきたいと思いますし、同じ蓄熱式でも医療（レーザー）とエステ（光）ではやはり似て異なるものですので気をつけましょう。
・HAKUビューティークリニック（池袋） / 全身脱毛1回：39800円
・ビューティスキンクリニック（新宿） / 全身脱毛3回：72000円
・メアリクリニック（横浜） / 全身脱毛3回：82200円 ●レビューあり
・ブランクリニック（銀座） / 全身脱毛4回：96000円
・KMクリニック（東京） / 全身脱毛5回：198000円
・リゼクリニック（全国17院） / 全身脱毛5回：299000円
・天元寺クリニック（銀座） / 全身脱毛5回：498000円
・レヴィーガクリニック（渋谷） / 全身脱毛5回：600000円
※価格は2017年5月9日確認時のものです。
